MFICUは、「Maternal Fetal Intensive Care Unit」のことで、日本語では「母体・胎児集中治療室」と呼ばれています。妊婦に重篤な合併症があったり、多胎妊娠などのリスクがあると判断された場合などに、妊婦や胎児が入院できる施設のことです。

新生児集中治療室や新生児回復室、小児科などと連携して、24時間体制でケアを行います。総合周産期母子医療センターや地域周産期母子医療センターには、必ずMFICUがあります。

総合周産期母子医療センターにはMFICUが6床以上、NICUが9床以上あり、母体や胎児、新生児のための集中治療管理室があります。
地域周産期母子医療センターは、総合周産期母子医療センターほどではありませんが、それに近い施設が整っている医療機関です。
MFICUは全室個室となっています。すべての部屋がクリーンルームになっているので、窓の開閉を自由にすることはできません。安全性や快適性は重視されているので、冷暖房や換気の面では、十分な配慮がされています。

MFICU には、24時間体制で勤務可能な産科の医師が複数おり、3床に対し1名以上の看護師、あるいは助産師が24時間体制で対応します。分娩監視装置や呼吸循環監視装置、超音波診断装置などの設備も揃っています。

MFICUで働く看護師は、妊婦の状態観察や日常生活のサポート、処置の介助をします。産婦人科のある病院などから緊急搬送され入院するケースがほとんどなので、妊婦の不安感も大きく、妊婦が落ち着いた気持ちで出産を迎えることができるように、細やかな看護が必要となるでしょう。